歌うときの正しい腹式呼吸のやり方【解剖学で紐解く真実】

いろいろ調べたけど腹式呼吸ってどうすればできるようになるんだろう?

今回はこんなお悩みにお答えします。

本記事の内容

  1. 歌う時の正しい腹式呼吸の具体的なやり方【3ステップ】
  2. 腹式呼吸で声をコントロールする4つの練習方法
  3. 早く腹式呼吸を習得する方法

本記事の執筆者

クードボーカルプロフィール画像

腹式呼吸のやり方って本やネット、人によって認識が様々でどれが正しいのかわかりませんよね。

私も大学生の時、3年以上わからないままでとても苦労しました。

なので今回は解剖学の知識と私の実体験から得た知識を元に本当に正しい腹式呼吸のやり方腹式呼吸を用いた発声練習を解説します。

正しい腹式呼吸をマスターすれば高音が楽に出せるようになったり、安定したロングトーンを出せるようになるなど総合的な歌唱力向上につながりますのでしっかり理解しましょう!

それでは行ってみましょう! エンジョーイシンギング!

参考文献

本記事はこちらの本の内容を参考にしています。

腹式呼吸のやり方、共鳴、姿勢など歌に関係する体の使い方が網羅的に解説されています。

プロを目指す方は絶対に持っておいて損はありませんから是非お手に取ってみてください!

目次

歌う時の正しい腹式呼吸の具体的なやり方【3ステップ】

腹式呼吸3ステップ画像

ここでは具体的な腹式呼吸のやり方を3つのステップで解説します。

  1. 自分の横隔膜、肺の位置と大きさを知る
  2. 横隔膜、肋骨、肺の動きを理解する
  3. 手を使って横隔膜と肋骨を動かす練習をする

①〜③どれも大事な内容ですのでしっかりと理解を深めていってください!

ちなみになぜこの順番かというと人が自分の頭の中にある体のイメージに従って各部位を動かしているからです。各部位の位置、大きさ、動きを正しくイメージすることで正しく動かす事ができます。

普段無意識で行っている呼吸を意識的に行うのが腹式呼吸です。

しっかりとイメージを固めて腹式呼吸を習得するためにこの順番で行います。

詳しくは『ボディーマップ』で検索!

①自分の横隔膜、肺の位置と大きさを知る

まずこちらの3D解剖図をご覧いただき、一般的にだいたいどこに肺と横隔膜が位置しているか知りましょう。

※グロ注意 +をクリックして表示!

まとめるとこんな感じ↓

・横隔膜はみぞおちあたりから背中の方へ広がっているドーム状の筋肉

・肺は横隔膜とつながっていて鎖骨のあたりまで長さがある

・どちらも肋骨内に収納され、背中まで立体的に広がっている

それではあなたの横隔膜、肺はどの位置でどのくらいの大きさか、ご自分の体を触りながらイメージしましょう。

動画で解説

イメージ手順

  1. みぞおちを見つける
  2. 両手で作ったドームをみぞおちの前に持ってくる(横隔膜のイメージ)
  3. ドームの頂点から鎖骨まで指で線を引く(肺のイメージ)
  4. 両手を脇腹に当て背中まで広がっていることをイメージする

上手くイメージ出来ましたか?

各部位の位置や大きさはあなたが大怪我をしたり手術しない限り変わりませんのでもう迷うことはありませんね。

完璧な位置や大きさを知りたい場合はMRIを撮りましょう

②横隔膜、肋骨、肺の動きを理解する

ここでは呼吸するとき、体の中で横隔膜と肋骨と肺がどのように動いているのかを理解しましょう。

こちらの動画が非常にわかりやすいので必ずご覧ください!

動画で解説

いかがでしたでしょうか、初めて観た方も多いのでは?

この動きがあまり知られていないので、多くの方が勘違いされます。

言語化するとこんな感じ↓

<吸う時>

肋骨が開く+横隔膜が下がり形が平たくなる

→肺が膨らみ空気が体内に入る+内臓が押されてお腹が出る

<吐く時>

肋骨が閉じる+横隔膜も上がりドーム状に戻る

→肺が縮まり空気が体外へ出る+内臓が戻りお腹がへこむ

肺は横隔膜と肋骨の作用で膨らむ風船と思っていただければOKです。なので意識的に動かさなければならないのは横隔膜と肋骨ということになります。

ここ滅茶苦茶大事ですし、一生役に立ちますので是非憶えておいてください!

③手を使って横隔膜と肋骨を動かす練習をする

それではいよいよ横隔膜と肋骨を動かす練習に入ります。

①で自分の横隔膜、肺の位置、大きさを認識

②で横隔膜、肋骨、肺の動きを理解

この2つの知識を合体させて練習します。

こちらも動画の方がわかりやすいのでぜひご覧下さい。

動画で解説

横隔膜の動かし方

  1. みぞおちの前に両手で作ったドームを持ってくる
  2. 息を吸うと同時に両手で作ったドームを下げながら平たくする
  3. 息を吐くと同時に平たくした両手を元の位置へ上げながらドーム状に戻す

肋骨の動かし方

  1. 丸いものを抱えるように肘を曲げて両手を前に出す(肘は横腹につける)
  2. 息を吸うと同時に肘から両腕を外側に開く
  3. 息を吐くと同時に両腕を元の位置に戻す

横隔膜と肋骨を同時に動かす

  1. みぞおちの前に右手で作ったドームを持ってくる
  2. 丸いものを抱えるように肘を曲げて左手を前に出す
  3. 息を吸うと同時に右手で作ったドームは下げながら平たくする 左腕は肘から外側に開く
  4. 息を吐くと同時に平たくした右手を元の位置へ上げながらドーム状に戻す 左腕は元の位置に戻す

上手くできましたでしょうか?目標は手無しでできるようになることです。

時間がかかると思いますが、しっかりと各部位の動きをイメージしながら行いましょう!

反復練習が重要!がんばれ!!

腹式呼吸で声をコントロールする4つ練習方法

4つの練習画像

腹式呼吸ができるようになったら、声をコントロールする練習に入りましょう。

4つの練習方法を楽譜と音声で解説しています。

メトロノームを使って、4小節ワンセットとしてお好きな回数練習して見てください。

前項のように手を使って横隔膜と肋骨の動きをイメージしながらでもOKです!

注意事項

・ロング系は横隔膜を徐々に上げていく意識を持つ

・音程の高すぎない、出しやすい音で発声する

・首、肩の力を抜く

・多少音程がズレても気にしない

・テンポは70〜90がおすすめ

・満腹時にやらない

こちらのアイコンでポイントをお知らせします!

それではレッツプラクティス!

①ロングブレス

ロングブレス楽譜

まずは声を出す前に横隔膜を下げた状態からゆっくりと上げて息を吐く練習です。

吸う時も吐く時も横隔膜を意識するという習慣をつける目的があります。

吐く息の量を均一に保ち、歯で息を遮って「ツー」という音を出しながら行う

②ロングトーン

ロングトーン楽譜

ロングブレスができたら声を出してみましょう。

最初のうちは気にしなくても良いですが、慣れてきたらピッチや音の震えなどもなくせるように意識しましょう!

後半小さくならないように、声のボリュームをなるべく均一に発声する 

③スタッカート

スタッカート楽譜

フレーズとフレーズの間が短かくてどこで吸ったら良いのかわからない曲ってありますよね。

そういった曲への対策として早く深く吸えるようにしておくと良いでしょう。

この楽譜上で休譜のところだけで吸わなくても、「ア」と発声した直後に吸って、また発声を繰り返しても良い練習になります。

素早く、深く、吸う

④ボリュームコントロール

ボリュームコントロール楽譜

ボリュームは息の量と響きによってコントロールできますが今回は息のみでコントロールする練習です。

響きを使わないようにあえて口を大きく開かずにやっててみることをお勧めします。

この感覚が掴めれば歌に抑揚をつける時にものすごく役立ちますので是非何度も練習してみてください!

一番ボリュームが大きいところで息を吐きすぎない

早く腹式呼吸を習得する方法

なるべく早く腹式呼吸をできるようになりたい。そう思うかと思います。

大前提として前項の知識を理解していることが必要ですが、結論は

普段の生活に取り入れること

つまり普段の生活の何気ない時に練習するということです。

私の実体験から得た具体例をご紹介します!

朝起きて練習する

昨日歌の先生にできていると褒められたけど朝になったらわからなくなった。しょっちゅうこういうことがあり、いつもがっかりしながら朝を迎えていました。

ですが自分の横隔膜、肺の位置、正しい呼吸法を知って毎朝起きた時に練習するようになってから、その感覚を忘れなくなりました。

寝転がりながらでも良いので習慣として是非やって見てください。

歩きながら練習する

歩きながらというのも効果的。平坦な道を歩いている時に横隔膜を動かして練習します。

こういった練習はライブをやる人にとってはステージ上で歩いたりするかと思いますのでうってつけかもしれませんね。

注意事項としては階段を上っている時はやらないこと、あまり深く呼吸しないことです。苦しいです。

何かを待っている時練習する

例えば信号、エレベーター、電車、人など何かを待っている時ってだいたい暇ですよね。

なのでこういったふとした空き時間に練習することで腹式呼吸の感覚をしっかりと体に染み込ませることができます。

小さな努力が成功を生む!

まとめ:腹式呼吸の構造理解と反復練習でマスター

腹式呼吸の構造理解と反復練習がとても重要です。

この記事や動画を何度も見返してしっかりマスターしてください!

本記事の要約

正しい腹式呼吸の具体的なやり方3ステップ

自分の横隔膜、肺の位置と大きさを知る

②横隔膜、肋骨、肺の動きを理解する

③手を使って横隔膜と肋骨を動かす練習をする

腹式呼吸で声をコントロールする4つ練習方法

①ロングブレス

②ロングトーン

③スタッカート

④ボリュームコントロール

早く腹式呼吸を習得する方法

①朝起きて練習する

②歩きながら練習する

③何かを待っている時練習する

最後まで読んでいただきありがとうございました!

それではまたお会いしましょう。エンジョーイシンギング!

参考文献

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この記事を書いた人

昭和音楽大学卒業→歌唱指導経験3年→メジャーアーティストのコーラスに参加→現役シンガーソングライター。10年以上歌を研究。その成果をプロを目指す方々へ発信中。

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